カフェラテとソイラテって何が違うの?

皆さんは、ソイラテを飲んだことはありますか?
最近は、カフェでソイラテを選べるお店が増えているようです。さらに、コンビニやスーパーで販売されているカップ入りのチルド製品でもソイラテを選べるようになってきました。
「カフェラテをソイラテにするメリットは何があるの?」と聞かれることが多いので、今回はこちらに関して解説していきたいと思います。

カフェラテとソイラテの違いとは?

まず基本的な違いは、使用するミルクの種類にあります。従来「カフェラテ」と呼ばれているのはエスプレッソに蒸気で温めた牛乳を加えて作るもの、「ソイラテ」は牛乳の代わりに豆乳を使って作るものと言えます。
今回は、「材料(ミルクの種類)以外で何が違うのか」を、次の4つのポイントに分けてご紹介します。

1、風味の違い

カフェラテの材料は牛乳とコーヒーのみで基本は無糖ですが、牛乳の甘みがエスプレッソの苦みを和らげ、全体的にクリーミーでマイルドな風味になります。一方ソイラテは、カフェラテと比べるとややさっぱりした味わいが特徴です。一般的に調製豆乳を使って作られることが多く、調製豆乳には砂糖が添加されているのでやさしい甘さがあります。

2、エネルギー(カロリー)の違い

ソイラテはカフェラテよりも低カロリーでヘルシーなイメージを持たれていますが、実際のところカロリーはどちらの方が高いのでしょうか?
大手全国カフェチェーン3社が公表している栄養成分のデータを比べてみました。
※店舗によって各サイズの容量が異なるため、店舗間での比較はできませんので注意してください。

【エネルギー(カロリー)比較】

店舗名カフェラテソイラテ
スターバックス(Tallサイズ)223kcal208kcal
ドトールコーヒー(Mサイズ)109kcal82kcal
タリーズコーヒー(トールサイズ)134kcal102kcal

※HOTで各社WEBサイトの栄養成分表示を参照[1-3]

上記の通り、ソイラテはカフェラテよりも若干カロリーが低い傾向があるようです。ただし、表のカフェラテの値は全脂肪牛乳を使用した場合のものです。牛乳の種類を低脂肪、無脂肪にするとカロリーを抑えることができます。

3、たんぱく質含有量の違い

近頃の“たんぱく質ブーム”から、たんぱく質に意識を向けて口にするものを選ぶ人が増えているようです。もしかしたらラテを選んで飲む理由に、各ミルク由来のたんぱく質を摂りたいから…という声もあるかもしれません。そこで、カフェラテとソイラテでたんぱく質含有量にどのくらいの差があるのかを、大手全国カフェチェーン3社で比べてみました。
※店舗によって各サイズの容量が異なるため、店舗間での比較はできないことに注意してください。

【たんぱく質含有量の比較】

店舗名カフェラテソイラテ
スターバックス(Tallサイズ)12.4g11.8g
ドトールコーヒー(Mサイズ)5.2g5.5g
タリーズコーヒー(トールサイズ)6.6g6.4g

※HOTで各社WEBサイトの栄養成分表示を参照[1-3]

実は、カフェラテとソイラテをたんぱく質含有量で比べてみると大差がないことが分かります。どちらを選んでも、同じくらいたんぱく質を手軽にちょっと足しでできるのが良いところです。

4、アレルギー面での違い

食物アレルギー表示対象品目であるアレルゲンに関して見てみると、牛乳は食物アレルギー義務表示対象品目(特定原材料)である8品目の1つである「乳」が、豆乳は特定原材料に準ずるもの20品目の1つ「大豆」を含みます[4]。よって、乳アレルギーの方でも、ソイラテにすることでラテを楽しむことができます。ただし、カフェで注文する際には、ミルクを温める機械(スチーマー)を共通で使い回すことがあるため、事前に食物アレルギー対応の可否を確認しましょう。

ソイラテでホッとひといきを楽しもう♪

少しずつ寒さが増している今日この頃。ホットのラテがより一層おいしく感じる季節になりました。豆乳があまり好みではないという人には、まずはいつものカフェラテをソイラテにしてみることから、豆乳の楽しみ方を広げてみることをおすすめしたいです。
豆乳とコーヒーがあれば、おうちでオリジナルのソイラテを作って楽しむこともできますので、ぜひ試してみてください。

【参考文献】(全て2024年10月10日参照)

[1] スターバックス, 栄養成分情報
https://product.starbucks.co.jp/allergy/nutrient/

[2] ドトールコーヒーショップ, 栄養成分情報
https://www.doutor.co.jp/dcs/allergy/pdf/N-1Drinks.pdf

[3] タリーズコーヒー, 栄養成分情報
https://www.tullys.co.jp/menu/pdf/drink.pdf

[4] 消費者庁, 加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック, 令和5年3月作成(令和6年3月一部改訂)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/assets/food_labeling_cms204_210514_01.pdf


【プロフィール】藤橋ひとみ

株式会社フードアンドヘルスラボ 代表取締役、管理栄養士

東京大学大学院医学系研究科修了(医学博士)。すべての人が毎日の食事で 心と体のトラブルを予防・改善できる社会づくりに貢献すべく、レシピ開発、コラム執筆、メディア出演など幅広く活動中。豆乳マイスター“プロ”のほか大豆製品に関する資格を多数取得し、管理栄養士の知識を活かしながら、その魅力を発信している。

【ホームページ】https://is-food-health-labo.com/

この記事をシェアする!