ダイエット中の豆乳選びで、チェックしたい3つのポイント

「豆乳=ヘルシー」というイメージから、ダイエットをきっかけに豆乳を飲むようになった方も多いのではないでしょうか。ひとことで豆乳と言っても、スーパーやコンビニの棚には様々な商品が並んでいるため、どれを選べば良いか悩むことはありませんか。

今回は、ダイエット中の方におすすめの豆乳の選び方や、活用法をご紹介します。

ダイエット中の豆乳選びでは、次の3つを要チェック!

普段、豆乳を選ぶ際にパッケージに記載されている名称(豆乳の種類)や栄養成分表示をチェックしていますか。ダイエット中は特に、次の3つの栄養成分をパッケージを見て確認してみてください。[1]

1、エネルギー(カロリー)

ダイエット中の食事は、なるべく摂取エネルギー(カロリー)を抑え、消費カロリーよりも少なくすることが大切です。豆乳には、無調整豆乳、調製豆乳、豆乳飲料の3種類がありますが、砂糖などの糖類が入っていない無調整豆乳を選ぶと、比較的カロリーを抑えることができます。甘みがないと飲みにくい方は、調製豆乳の低糖質タイプを選ぶか、低カロリーで腸活にも役立つオリゴ糖シロップを無調整豆乳に加えるのがおすすめです。

2、たんぱく質

基礎代謝を高めて痩せやすい体づくりをするために筋トレをしている方は、たんぱく質を積極的にとる必要があります。3つの種類の中でも無調整豆乳は大豆固形分が最も多く含まれているため、たんぱく質も多い傾向があります。さらに、無調整豆乳の中でも濃度が濃いと表示されているものや大豆丸ごとの成分が含まれるものは、たんぱく質の含有量が多いので、選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

3、食物繊維

食物繊維は、人が消化吸収しにくい難消化性の成分でカロリーが低く、整腸作用だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能があるため、ダイエットや生活習慣病予防の強い味方となってくれます。豆乳を絞る際におからの方に食物繊維が含まれてしまうので、無調整豆乳の食物繊維含有量は多くありませんが、最近よく目にするようになった、大豆をまるごと使っている(おからを絞っていない)豆乳は、食物繊維を多く含んでいる特徴があります。[2]

おすすめの豆乳活用法は、置き換えダイエット

間食で甘いお菓子やジュースをとっている場合、それらを豆乳に置き換えることで、カロリーを抑えることができます。ただし、飲む量が多すぎるとカロリーオーバーになってしまうので注意が必要です。間食は1日200kcalまでを目安にしましょう。豆乳の場合は、商品によって差はありますが100g当たり40~80kcalほどなので、1日コップ1杯(200ml)程度を目安にすることをおすすめします。[3]

知らなきゃマズイ!過度なダイエットの落とし穴…

ダイエットに一生懸命取り組まれている方の中には、健康のために本当は痩せる必要がない方もいるため、一度冷静にご自身の現状をBMIで確認をしてみましょう。

※BMI(Body Mass Index、ボディ・マス指数)とは?[4]

体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出される値で、日本肥満学会の定めた基準では18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」と診断され、BMIが22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされています。

近年、若い女性の「やせ(低体重)」が問題視されており、「令和元年国民健康・栄養調査」では、20歳代の約2割がBMI18.5未満であると報告されています。若い女性のやせは、卵巣機能の低下や低出生体重児を出産するリスクを高めるだけでなく、高齢期における要介護の原因となるロコモやフレイルのリスクも高めるため、過度なダイエットには注意が必要です。[藤橋 ひとみ1] [5,6]

豆乳を活用して、おいしく楽しくダイエット!

単に豆乳を飲むだけで痩せるということはありませんが、間食を置き換えるなど、活用の仕方次第で、豆乳はダイエットをサポートしてくれる心強い味方になってくれます。食事を抜く、食事量を大幅に減らすような極端なダイエットは、健康を害したり、リバウンドの元になるため、無理なく必要な栄養をとりながら、なるべくストレスなく取り組める方法を見つけていきましょう。ご自身のお気に入りの豆乳を見つけて上手に活用して、おいしく楽しく、続けられたらいいですね。


[参考文献](全て2021.09.30参照)

[1]文部科学省, 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

[2]厚生労働省, e-ヘルスネット, 食物繊維の必要性と健康

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html

[3]厚生労働省, e-ヘルスネット, 間食のエネルギー(カロリー)

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-013.html

[4]厚生労働省, e-ヘルスネット, BMI

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-002.html

[5]厚生労働省,令和元年「国民健康・栄養調査」結果の概要

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf

[6]厚生労働省, e-ヘルスネット, 健康的なダイエット:適切な体重管理で、健康づくりをしよう!

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-009.html


なお、豆乳マイスター通信は、管理栄養士の藤橋ひとみさんにご担当いただいています。

プロフィール
株式会社フードアンドヘルスラボ 代表取締役、管理栄養士。
大手食品メーカー開発職、ベンチャー企業での勤務を経て、フリーランスの管理栄養士として独立。商品開発コンサルティング、レシピ開発、コラム執筆、メディア出演など幅広く活動中。同時に、東京大学大学院にて医学博士取得に向けて栄養疫学研究を行っている。豆腐好きが高じて、さらに知識を極めるべく、大豆関連資格の制覇に挑戦中。管理栄養士の知識を活かしながら、大豆製品の魅力を発信している。

【所有資格】
管理栄養士、栄養士、調理師、製菓衛生師、
豆乳マイスター”プロ”、豆腐マイスター、食育豆腐インストラクター、
いなり寿司マイスター、おから再活プロデューサー、
ソイオイルマイスタープロ、納豆真打、みそまるマスター、
インナービューティープランナー、ほか

【ホームページ】
https://is-food-health-labo.com/

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