豆乳との相性が抜群の鹿児島野菜、その魅力に迫る

~料理研究家、西ひろみ先生に鹿児島野菜のおいしさについて語っていただく~

桜島大根をはじめ、たくさんの伝統野菜を栽培している鹿児島。今回は、鹿児島を中心に料理研究家として活躍されている西ひろみ先生に、ずばり、鹿児島野菜の魅力、そして豆乳との相性についてお話をお聞きしました。

西ひろみ先生とは…

鹿児島県徳之島に生まれ、鹿兒島を中心に、料理研究家として活躍。また、TVレポーターの経験を生かし、最近では、YouTuberとしても様々な料理を紹介している。野菜ソムリエ、食生活アドバイザー、箸マイスター、かごしま郷土料理マイスターなど数々のスペシャリストとしての資格を取得。西先生が展開している、日々の食事やお弁当を紹介するYouTube チャンネル『かごっまおごじょ』は、登録者数3.7万人を誇り、鹿児島のみならず日本全国で、人気を得ている。

鹿児島野菜の特長や魅力について

西先生:鹿児島には、桜島大根をはじめとする鹿児島伝統野菜があります。また、鹿児島は南北600㎞に伸びた県(与論島から熊本の手前まで)なので、“作物リレー”と言って、南の方から気候に合わせて、順に作物が収穫されるのが特徴の一つです。例えば、まずは離島から、ジャガイモやそら豆など生産がスタートします。その後、1ヵ月ほどかけて、鹿児島本土に入り、新たな作物が収穫をむかえます。実際には、キュウリやピーマンなど、多数の野菜を栽培し、関東圏をはじめ、全国的に流通しています。鹿児島県単位では、オクラ、そら豆、さつまいもは生産量日本1位。そして、畜産県なので豚、鶏、牛も生産しており、農業生産額は全国2位になっています。

鹿児島市のホームぺージでは、豆乳と鹿児島野菜を使ったレシピがたくさん掲載されています。その監修をされている西先生から見て、豆乳の魅力を教えてください。

西先生:大豆は、畑のお肉と言われるくらい、栄養価が高く、豆腐にも味噌にも納豆にもなり、まさに、さまざまな健康食と呼ばれる食材に変身します。ですので、日本人型食生活には最適なのです。豆乳にも同じ魅力を感じています。また最近では、牛乳アレルギーのある人が多いのですが、代替食として、豆乳は良いと思います。なんといっても豆乳は、植物性のたんぱく質も豊富です。私が主宰している料理教室では、子育て中の方も多いので、身近に豆乳を使ってほしいと勧めています。牛乳で良いところは、ほとんど豆乳でもよいですし、その点はお勧めしています。また、豆腐と相性の良い野菜は豆乳とも相性がよいので、あまり気にせずに、結構、何にでも豆乳をふんだんに使っています。素麺のつゆにオクラと豆乳を入れたり、ナス料理に豆乳を使っても合うかしらなどと考えています。

オクラと豆乳のそうめんつゆ|鹿児島市 (kagoshima.lg.jp)

チンゲンサイの豆乳スープ|鹿児島市 (kagoshima.lg.jp)

鹿児島の野菜と豆乳を使って特に相性の良かった料理はありますか?

西先生:かぼちゃですね。鹿児島でもかぼちゃを作っており、完熟かぼちゃもあります。その他に鹿児島の伝統野菜で、白なすと言うのがあります。普通のなすよりも、青臭さがなく、果肉がトロトロしています。皮がかたいので、焼きなすにするのがオススメ。焼きなすと豆乳で作ったスープは濃厚で美味しく野菜嫌いにもオススメです。

▲色は緑で、普通の茄子よりも大きい鹿児島の伝統野菜「白なす」

鹿児島市の生産流通課の取り組みについて

鹿児島市生産流通課の流通企画係の益冨滋考さんに、お話をお伺いしました。

益冨氏:鹿児島市内産の農林水産物の認知度の向上と、消費拡大のため、地産地消の推進や農林水産物のブランド化に関する業務などを行っています。

具体的には、イベント企画などがあり、「食の産地交流会」というイベントでは鹿児島市内の様々な農産物の生産現場に、市民の方をお連れし、収穫体験や収穫した野菜を使った料理教室を行っています。その料理教室で西先生に講師としてお越しいただいております。また、「鹿児島市内産農林水産物旬のキャンペーン」と題し、その時期の旬の野菜などを量販店などでPR販売するイベントを行っています。

鹿児島野菜について、教えてください。

益冨氏:鹿児島市では、桜島大根や桜島小みかんなどが特色ある農産物として推しています。ちなみに、桜島大根は世界一重い大根として30㎏を超えるようなものもあり、ギネス記録にも登録されています。桜島小みかんは、GI登録*がされています。桜島大根は、普通の大根と食べ方に大きな違いはありませんが、味は通常の大根より甘く、柔らかいのに煮崩れしにくいとても美味しい大根です。是非、食べてみてください。

▲桜島大根(右下)と桜島小みかん(右上)

(*地理的表示(GI)産品とは…農林水産物・食品等の名称であって、その名称から当該産品の産地を特定でき、産品の品質等の確立した特性が当該産地と結びついているということを特定できるもの。参照ページ:https://gi-act.maff.go.jp/outline.html

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