豆乳を飲むタイミングはいつがいいの?よくある疑問にお答えします。

「豆乳はどんなタイミングで飲むとより体にいいの?」そんな疑問を抱いたことはありませんか。毎朝飲む習慣がある方、寝る前に飲む習慣がある方、食事の間におやつとして飲んでいる方、皆さんそれぞれに様々な飲み方を楽しんでいらっしゃると思いますが、果たして豆乳を飲むベストタイミングはあるのでしょうか?

今回はそんな豆乳の飲み方に関する疑問にお答えしていきます。

朝食に豆乳を飲むのは、健康にいいって本当?

「健康のために毎朝豆乳を飲んでいます」という声をよく耳にします。朝に飲むこと自体は問題ありませんが、朝食に飲む習慣がある方は豆乳の選び方に意識を向けてみてはいかがでしょうか。

朝起きて一番に口にする朝食は、健康のために1日の中でも特に血糖コントロールに意識を向けた方が良い食事だと考えられています。なぜなら、食後血糖値の急上昇は、肥満や生活習慣病のリスクを高めることが明らかにされているのです。

糖分が多い食品を口にしてしまうと食後の血糖値が急上昇しやすいため、朝イチで豆乳を飲む場合は甘くない無調整豆乳を選ぶと良いでしょう。[2]

夜に飲むと太るって本当?

夜寝る前のホット豆乳も美味しいですよね。ただし、飲む時間帯には注意をした方が良いかもしれません。豆乳に限った話ではありませんが、22時以降に飲食をしてしまうと、脂肪合成を促進するたんぱく質「BMAL1(ビーマルワン)」の影響で、体脂肪が蓄積しやすくなることが明らかにされています。肥満のリスクを避けるためには、夜遅い時間に飲むのは避けて日中に飲むようにした方が良いと言えるでしょう。[1]

おやつ、食事の間に飲むのは?

食事の間に豆乳を飲む習慣がある方も多いと思います。間食として飲む際にも先ほど述べたように、夜間の間食はなるべく避けた方が良いですが、日中の時間であれば何時がベストという時間帯は特にありません。

意識すべきこととして強いて言うとしたら、飲む量でしょうか。一般的には1日に200kcal程度の間食が適量だと言われていますので、その範囲内に豆乳を含めた間食がおさまるようにすることをおすすめします。[3] 200kcalを全て豆乳でとる場合は、無調整豆乳の場合はコップ2杯(約400ml)、調製豆乳・豆乳飲料の場合はコップ1杯半(約300ml)くらい までを目安にすると良いでしょう。ただし、大豆イソフラボンの観点からは、食品安全委員会が定める大豆イソフラボンの1日の摂取目安量の上限が70~75 mgとされていますので、毎日飲む習慣がある方はコップ1杯半(300ml)までとした方が無難だと考えられます。

※ただし、この1日の摂取目安量は、これまで の長い食経験を有する大豆あるいは大豆食品そのものの安全性を問題としているのではなく、特定保健用食品として、大豆イソフラボンを通常の食生活に上乗せして摂取する場合の安全性を検討したもので大豆食品からの摂取量がこの上限値を超えることにより、直ちに、健康被害に結びつくというものではないことが強調されており、あくまでも目安としてお考えください。[4]

毎日のライフスタイルの中で上手に豆乳を取り入れよう♪

今回はよく聞かれるご質問にお答えしていきましたが、結論として豆乳を飲むタイミングは、この時間が絶対に良い、悪いという決まりはありません。1日の中でお好みのタイミングに、極端に飲みすぎないように気をつけながら、楽しんでいただければと思います。


[参考文献]

[1] 厚生労働省, e-ヘルスネット/睡眠と生活習慣病との深い関係

[2] DWK Toh, et al. Lowering breakfast glycemic index and glycemic load attenuates postprandial glycemic response: A systematically searched meta-analysis of randomized controlled trials. Nutrition. 2020 Mar;71:110634.

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0899900719302175?via%3Dihub

[3] 厚生労働省, e-ヘルスネット/間食のエネルギー(カロリー)

(全て2022.3.24参照)

[4]大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方
2006年5月 食品安全委員会 新開発食品専門調査会
http://www.fsc.go.jp/hyouka/hy/hy-singi-isoflavone_kihon.pdf


なお、豆乳マイスター通信は、管理栄養士の藤橋ひとみさんにご担当いただいています。

プロフィール
株式会社フードアンドヘルスラボ 代表取締役、管理栄養士。
大手食品メーカー開発職、ベンチャー企業での勤務を経て、フリーランスの管理栄養士として独立。商品開発コンサルティング、レシピ開発、コラム執筆、メディア出演など幅広く活動中。同時に、東京大学大学院にて医学博士取得に向けて栄養疫学研究を行っている。豆腐好きが高じて、さらに知識を極めるべく、大豆関連資格の制覇に挑戦中。管理栄養士の知識を活かしながら、大豆製品の魅力を発信している。

【所有資格】
管理栄養士、栄養士、調理師、製菓衛生師、
豆乳マイスター”プロ”、豆腐マイスター、食育豆腐インストラクター、
いなり寿司マイスター、おから再活プロデューサー、
ソイオイルマイスタープロ、納豆真打、みそまるマスター、
インナービューティープランナー、ほか

【ホームページ】
https://is-food-health-labo.com/

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