豆乳に向いている大豆とは

豆乳が大豆からできていることは広く知られていますが、大豆にも色々な種類があることをご存じでしょうか?今回は豆乳の原料となっている大豆について深掘りしてみましょう。
実はたくさんある!大豆の種類
大豆の種類は、色や大きさで分けることができ、それぞれ、色、形状、味わい、用途、栄養素の含有量などが変わってきます。種類ごとに様々な形に加工されたり、料理で使用されたり、用途もたくさんあります。
黄大豆は、最も一般的な大豆で、大豆というと「黄大豆」を指します。くせが少なく使いやすい味わいで、豆腐や納豆、味噌などに使用されます。豆乳に使用されているのも黄大豆です。
黒大豆は、おせち調理の定番「黒豆」でおなじみの種類です。甘みが強く、煮物やスイーツに使われ、抗酸化作用が高いという特徴があります。
青大豆は、熟しても皮が緑で希少種です。油分が少なく、さっぱりとした味わいが特徴です。
茶大豆は、皮が薄茶色で薄く柔らかく、豆臭さが少ないのが特徴です。主に東北地方で生産されています。
白大豆は、皮が薄く白色で、生産量が少なく、煮崩れしにくいのが特徴です。
赤大豆は、皮が赤色ですが、赤エンドウ、あずき、金時豆とは別物です。西日本の限られた地域で生産されています。抗酸化物質であるポリフェノールの一種であるイソフラボンが多く含まれていて、主におせち料理に使用され、色合いを添える役割を果たします。

豆乳に向いている大豆の特徴
大豆は、豆乳の味や栄養素に大きな影響を与えます。豆乳に加工すると美味しい豆の条件は糖分が多く、大豆臭さが少ない品種です。代表的な品種を見ていきましょう。
【フクユタカ】
日本で最も多く栽培されている大豆で、黄大豆の代表的品種です。栽培地域は主に関東南部から九州地域までの暖地で育成されています。大粒の晩性品種で倒伏(茎が途中で折れたり根元から傾いたりして、全体が横倒しになる状態)しにくく、収穫量の多い品種でもあります。タンパク質含有量が高く、加工品に向いており、甘みやコクに優れているため、豆乳の他、豆腐、納豆や味噌にも適しています。
【エンレイ】
丸粒で種皮は黄色、大粒でタンパク質が多く良質な中早生品種です。豆乳、豆腐、味噌に向いています。豆乳の風味を良くするために使用されることが多い品種です。
【ミヤギシロメ】
宮城県で生まれた栽培品種の大豆です。最大の特徴は、極めて粒が大きいことで、主に和菓子や煮豆の材料として利用されてきましたが、近年ではその品質の高さから、高級な味噌、豆腐、納豆といった加工食品の原料としての需要も高まっています。甘さが強く、脂肪が少ないため、特に美味しい豆乳を作ることができます。
【きぬさやか】
中粒で、東北南部での栽培に適しているとされる品種です。青臭みの原因とえぐ味を無くすよう人工交配して作られた品種で、豆乳や豆腐に適しています。
【すみさやか】
きぬさやか同様、青臭みとえぐ味の原因とされる成分を欠失しているため、すっきりとした味わいの豆乳を作ることができます。他にも豆腐、納豆、味噌の原料としても適しています。

国産大豆を使った豆乳製品ラインナップ
【ひとつ上の豆乳】 製造元:マルサンアイ株式会社
青臭みやえぐ味の原因となる成分を持たない、豆乳に好適な大豆「きぬさやか」と「すみさやか」、2品種を最適な比率でブレンドした国産プレミアム大豆を「るりさやか🄬」と命名し、使用されています。成分無調整豆乳は、「すっきり」と「コク」を両立しています。豆乳飲料としては、紅茶、抹茶、せとか、白桃が展開されています。豆乳飲料のベースとなる成分無調整豆乳がおいしいのでそれぞれの風味が際立ち、色々な味を楽しむことができます。
【九州産大豆 成分無調整豆乳】 製造元:株式会社ふくれん
九州産大豆「フクユタカ」を使用して、ふくれん独自の製法で大豆の旨味を引き出しています。丸大豆をそのまま浸漬して搾汁を行うため、大豆の旨味はそのままに、大豆特有の臭いや嫌味を抑えて美味しく仕上げています。豆乳が苦手でも美味しく飲める、さっぱりした味わいです。
【豆乳一丁】 製造元:キッコーマンソイフーズ株式会社
北海道産大豆を100%使用し、大豆と水だけでつくった無調整豆乳です。大豆の中でも、甘みが強いと言われている北海道産大豆を厳選して使用しています。北海道は日本一の大豆の産地であり、「とよまさり」という産地品種銘柄が特に有名です。「豆腐一丁」の大豆固形分は14%で、通常の1.5倍の濃さです。絹豆腐のようななめらかな口当たりと木綿豆腐のような力強い大豆の香りで、まるで豆腐のような風味が特徴です。1本(200ml)当たり13.6gのタンパク質が含まれているため、タンパク質を手軽に摂取したい方にも適しています。
豆乳好きの方も、これから飲んでみようと思っている方も、大豆にこだわって豆乳を選んでみるのはいかがでしょうか?また新しい美味しさに出会えるかもしれません。