大豆たんぱく質とは

豆乳に含まれる栄養素の代表格といえば、たんぱく質を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。無調整豆乳には100gあたり3.4gのたんぱく質が含まれており、豆乳に含まれる大豆たんぱく質は、良質なたんぱく質と言われています。今回はその理由や大豆たんぱく質の特徴を見ていきましょう。

たんぱく質とは?

たんぱく質は、肌、髪、筋肉、内臓、体内のホルモン、酵素、免疫物質など体を作る材料で、水分を除くと、体の約半分を占めており、体に最も重要な栄養素と言えるでしょう。健康のためには、日頃から十分な量のたんぱく質摂取が不可欠です。たんぱく質は体を作るだけではなく、生命活動に欠かせない様々な働きを担っており、人に限らず全ての動植物の細胞を構成しています。私たちは、24時間365日、常にたんぱく質を利用しながら生命を維持しています。

たんぱく質は、アミノ酸が結合してできていますが、アミノ酸そのものは自然界に約500種類存在します。そのなかでも人体のたんぱく質を構成するものは20種類で、様々な配列によってできており、アミノ酸の種類と順序が、たんぱく質の性質と機能を決定します。

20種類のアミノ酸の中で「必須アミノ酸」と呼ばれる9種類は、体内で合成することができないため、食事から摂取する必要があります。必須アミノ酸は、筋力の維持・向上、運動時の疲労軽減、安眠などの効果があります。

また、たんぱく質の「質」を決めるのは、含まれるアミノ酸の種類とバランスですから、必須アミノ酸をどれだけバランスよく含んでいるかが重要なポイントになります。たんぱく質の「質」を数値化したものがアミノ酸スコアです。アミノ酸スコアが100に近いほど、体内で効率よく活用される良質なたんぱく質となりますが、豆乳の原料となる大豆はアミノ酸スコアが100ですので、良質なたんぱく質と言えるでしょう。

植物性たんぱく質と動物性たんぱく質の違いは?

植物性たんぱく質は、主に大豆・大豆製品・野菜・果物などの植物性の食べ物に含まれるたんぱく質です。動物性たんぱく質よりも抗酸化作用が高いアミノ酸が含まれ、脂質が低く、食物繊維など腸に嬉しい成分を含む食材が多くあります。

大豆などの豆類は植物性たんぱく質を多く含む一方で消化に時間がかかることがあり、満腹感を得やすいというメリットがあります。そのため、豆類や大豆製品を上手に取り入れることで、ダイエットをサポートできます。

動物性たんぱく質は、主に肉・魚・卵・乳・乳製品などの動物性の食べ物に含まれるたんぱく質です。動物性たんぱく質は消化吸収率が高く、体内で効率よく利用されます。植物性たんぱく質よりも必須アミノ酸を多く含むため、筋肉の維持や向上に適しています。筋肉の合成や回復が重要なアスリートにとってはメリットが大きいとされ、特に筋肉合成に必要な「ロイシン」が豊富です。肉や魚は鉄やビタミンB12、DHAなど重要な栄養素が豊富ですが、飽和脂肪酸やコレステロールを多く含むものもあり、過剰摂取は生活習慣病のリスクにつながるため、バランスを考えた摂取が必要です。

大豆たんぱく質の特徴

大豆たんぱく質は、主に「グリシニン」と「β-コングリシニン」という2つの主要な構成成分から成り立っており、いずれも健康維持に有効とされています。 また、9種類の必須アミノ酸を全て含み、アミノ酸スコアが100という、良質のたんぱく質です。

大豆たんぱく質の摂取は、血中のLDLコレステロールを低下させる効果があり、心血管疾患のリスクを減少させるほか、抗酸化作用や骨の健康維持にも効果が期待できます。

大豆を原料とする豆乳には大豆たんぱく質が豊富に含まれており、いつでも手軽に摂取することができます。豆乳を飲むことで、不足しがちなたんぱく質を積極的に補給していきましょう。

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