大豆イソフラボンの嬉しい効果を徹底解説!

豆乳は「畑のお肉」とも呼ばれる大豆から作られますが、その特筆すべき成分としてあげられるのが大豆イソフラボンです。今回は大豆イソフラボンにスポットを当て、その効果をお届けします。

大豆イソフラボンとは?

「大豆イソフラボン」とは、主に大豆の胚芽に多く含まれるポリフェノールの一種であるフラボノイドに含まれる化合物です。

大豆イソフラボンには、分子の大きい 「グリコシド型イソフラボン」と分子が小さく体への吸収力が優れている「アグリコン型イソフラボン」の2つの種類があります。イソフラボンは、分子が大きいままでは体内に吸収されず、腸内細菌の働きによって糖が分解され、「アグリコン型」になって初めて体内に吸収されます。摂取した大豆イソフラボンは主に大豆イソフラボン配糖体という糖と結合した成分として体内に分布しています。そして、腸内細菌のはたらきにより、糖が外れた構造の大豆イソフラボンアグリコンとなり腸管から吸収されます。

メリットいっぱい!大豆イソフラボンの効果

 ①更年期障害の症状を緩和

女性ホルモンは、肌のハリや髪の毛の潤いを保つなど、女性の美容と健康をサポートしていますが、女性ホルモンの分泌量は、40~50歳代(閉経前後)にかけて、急激に減少します。ホルモンのバランスが崩れることで、顔のほてりやのぼせ、発汗、肩こり、頭痛、耳鳴りなどの身体的な不調とともに、イライラ、不安、憂鬱などの精神的な不調である「更年期障害」と呼ばれるさまざまな不調が表れます。

更年期の日本人女性58名に、大豆イソフラボンを1日40 mg、4週間摂取させたところ、更年期障害の症状であるホットフラッシュが緩和されたという研究結果があります。大豆イソフラボンは化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)に似ているため、植物エストロゲンとも呼ばれ、女性ホルモンのような作用があるため、大豆イソフラボンを摂取することで更年期障害の症状が緩和された可能性があると言えるでしょう。

②生活習慣病の予防・改善

大豆イソフラボンの一つであるゲニステインは、強力な抗酸化活性があり、体内で発生した活性酸素を中和し、過酸化脂質の発生を抑制します。
活性酸素は、体内に侵入したウイルスや細菌を排除する働きがありますが、必要以上に増えてしまうと、健康な細胞まで酸化してしまうため、生活習慣病の引き金になります。生活習慣病の予防と改善に大切なのは体内で増え過ぎた活性酸素の除去です。
また、動物性脂肪を多く含む食品を取りすぎると、血液中のコレステロールが増加するため動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こす可能性があります。

大豆イソフラボンは、抗酸化効果によって過酸化脂質の発生を抑制することや、LDL(悪玉)コレステロールの酸化抑制効果によって動脈硬化を予防する効果が期待できます。

③ガン予防

乳がんの発生を促進するのがエストロゲンです。動物実験などから、大豆に豊富なイソフラボンには、乳がんの原因となるエストロゲンの働きを弱める作用が期待されています。

また、食事からの大豆イソフラボンの摂取量が多い程、前立腺内にとどまる限局性前立腺がんのリスクが低下するという調査結果があります。これまでの研究では、大豆イソフラボンの一種であるゲニステインによる抗ガン作用について、ガン細胞のアポトーシス(細胞死)の誘導、ガン細胞の栄養供給に必要な血管新生(組織の維持や増殖に必要な栄養や酸素を得るために、既存の血管から新しい血管をつくられること)の抑制などいくつかのメカニズムが示されています。

④糖尿病改善

米国のマサチューセッツ大学の研究で、イソフラボンを豊富に含む大豆食品を食べると、糖尿病のリスクが減少することが明らかになりました。大豆イソフラボンが、インスリン感受性を媒介する重要な受容体である転写調節因子を活性化し、グルコースの取り込みを改善してくれるため、コレステロールや血糖値が下がり、糖尿病患者の耐糖能異常の改善つながっているとされています。

日本人6万人を対象に行われた研究では、大豆イソフラボンは、II型糖尿病に対して有効性が示唆されています。糖尿病は、血糖を下げるインスリンが不足することにより、持続的に高血糖がみられる慢性の病気です。II型糖尿病は、食べ過ぎ、運動不足、肥満、喫煙など、生活習慣や加齢が大きく関与し、中年以降の比較的高齢の肥満者に発症しやすい病気で、日本人の糖尿病の大部分を占めています。研究では、II型糖尿病である閉経後の女性が、大豆タンパク30gと大豆イソフラボン132 mgを含む製剤を用いて治療したところ、12週間で、空腹時血糖、LDLコレステロール値、インスリン耐性が改善したと報告されています。

⑤骨粗しょう症予防

骨粗しょう症とは、骨密度の低下や骨質の劣化により、骨強度が低下し、骨折しやすくなる病気です。女性ホルモンのエストロゲンには、骨からカルシウムが流れ出すのを防ぐ働きがあります。更年期以降はこのホルモンが減るため、骨密度が急激に下がります。

私たちの骨は、一度できあがったら終わりではなく、古くなった部分は一度分解され、その後新しい骨が再びつくられるというサイクルが続いています。この仕組みは、年齢やホルモンの影響を受けやすいのが特徴です。大豆イソフラボンには、このバランスの乱れに関わる破骨細胞の働きを穏やかに抑える作用があり、骨の再構築サイクルを整えるサポートが期待されています。大豆イソフラボンを日常的に取り入れることは、骨の健康を守る大切な一歩となるでしょう。

⑥美肌効果

女性が、肌にハリがなくなったり、しわやたるみが多くなったりして、肌が老化するのは、女性ホルモンの減少が原因の一つとして考えられています。女性ホルモンのエストロゲンには、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促して肌をなめらかに美しく保つ働きがあります。

大豆イソフラボンはこのエストロゲンと似た分子構造をしていることから、エストロゲンの不足を補って、女性の肌の潤いをサポートする効果が期待できます。大豆イソフラボンを摂取すると、肌のうるおいやハリを保ち、肌にツヤが生まれます。メラニンの発生を抑制する効果もあるので、シミやくすみが予防できるでしょう。

また、大豆イソフラボンには抗酸化作用があります。紫外線やストレス、加齢などで体内に発生する活性酸素が肌の細胞を攻撃すると、コラーゲンが酸化して、潤いやハリが失われてしまいます。強い抗酸化作用を持つイソフラボンを摂取することで、肌のコラーゲン酸化・分解を抑制でき、みずみずしさや弾力のある肌に導くことができます。

⑦血流改善

血管は、身体の隅々まで張り巡らされており、血行が悪いと、冷え性や肩こり、頭痛や腰痛、肌のくすみや乾燥など、身体の広い範囲にわたって不調が表れます。大豆イソフラボンには、赤血球の粘度を抑える働きがあり、血液をサラサラにする効果があるため血行が良くなります。血行が良くなれば、末端の血管まで血流が届き、冷え性の改善効果が期待できます。

まとめ

大豆イソフラボンは、豆乳をはじめ、大豆を使った加工食品のほとんどに含まれています。体の不調改善や予防を目的とする場合、短期間では効果が期待できませんので、継続して利用する必要があります。ほかの食品との組合せや調理法で日々の食事に取り入れ、無理のないよう健康維持に努めていきましょう。

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