2025年は“飲む食事”が主流に?スープブームと共に広がる豆乳活用
近年のコスパ(コストパフォーマンス)、タイパ(タイムパフォーマンス)志向の高まりとともに、SNSやメディアで注目されている「スープ食」をご存じでしょうか?書店でも、具沢山のお味噌汁レシピ本などをよく目にするようになりました。今回は、そんなトレンドのスープ食と豆乳の活用についてお伝えします。

トレンドの「スープ食」とは?
スープ食は、「スープを主食とする食スタイル」のことで、単なる汁物ではなく、時短でありながらスープ一品で主食やおかず代わりに食べることができ、具沢山で栄養バランスがとれているため、“飲む食事”とも言われます。
コスパ、タイパ、栄養と、生活者のあらゆる願いを一度に叶えるスープ食は、健康意識の高い人や忙しいビジネスパーソン、高齢者にも支持が広がっています。具沢山のスープや味噌汁さえあれば、他におかずは要らないという人もいます。
このようにスープ食が支持されている理由はいくつかあります。
まず野菜を豊富に摂れることが大きな理由です。1つの鍋で複数の種類の野菜を調理でき、日ごろ不足しがちな野菜を効率的に摂取できます。野菜を煮込むことで水溶性のビタミンやミネラル、食物繊維が溶け出し効率よく栄養を摂ることができるほか、野菜の固い細胞壁が壊れ消化吸収も良くなります。
具材となる野菜や豆類、きのこなどは食物繊維が豊富で、腸活に効果的です。また低カロリーでありながら満足感もあり、ダイエット中の置き換え食やファスティング明けの食事に適していることも理由のひとつです。
温かいスープを飲んで体の内側から温まると、基礎代謝の向上、血行促進による免疫力アップ、女性特有の冷えやむくみ便秘の改善など、たくさんのメリットが期待できます。 スープや味噌汁は特別な調理器具を使用せず比較的簡単に作ることができる上、具材や味付けを変えることで、様々なバリエーションが楽しめるため、飽きずに続けやすい点も魅力です。

豆乳が「旨味」「コク」「栄養」を底上げする食材として再注目
スープや味噌汁の味にコクや旨味をプラスする材料として豆乳が再注目されています。
旨味は甘味・酸味・塩味・苦味に次ぐ「基本味」のひとつです。主要な旨味成分として、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸、コハク酸、アスパラギン酸などがあります。
グルタミン酸は、たんぱく質を構成するアミノ酸の一種で、昆布、トマト、チーズなどに多く含まれています。 核酸系のイノシン酸は、鰹節、肉類(豚・鶏・牛)、魚類に多く含まれています。グルタミン酸と組み合わせると「旨味の相乗効果」が生まれ、旨味が最大7〜8倍に強くなるのが特徴です。
同じく核酸系のグアニル酸は、干し椎茸などの乾燥きのこ類に多く含まれ、イノシン酸と同様、グルタミン酸との相乗効果が期待できます。
有機酸系のコハク酸・アスパラギン酸は、貝類や野菜に含まれる旨味成分です。
大豆はグルタミン酸が豊富で、豆乳や味噌、醤油など大豆製品にも旨味成分が含まれています。
鰹出汁のスープに豆乳を加えると、イノシン酸×グルタミン酸の相乗効果が得られ、干し椎茸の出汁に豆乳を加えると、グアニル酸×グルタミン酸の相乗効果で旨味が増します。

また、豆乳をスープに加えることで、植物性の脂質によりまろやかで乳製品のようなコクが出ます。さらに加熱によってとろみをつけたり、スープに深みを出したりすることができます。スープ食と豆乳はとても相性が良いと言えるでしょう。
豆乳は、栄養価が高く、良質なたんぱく質が豊富で、筋肉や肌の健康をサポートする効果が期待できます。イソフラボンやビタミンB群、カリウムなども含まれ、ホルモンバランスを整える効果もあると言われています。
まとめ
大豆製品の中でも、豆乳はいろいろな料理に使うことができ、使い勝手が良い製品です。豆乳の種類には無調整豆乳、調製豆乳、豆乳飲料があります。無調整豆乳・調製豆乳どちらも料理に使用することができますが、調製豆乳は塩や砂糖が入っているため、料理の味に影響が出ることも考慮して使用すると良いでしょう。
スープ食に豆乳を組み合わせ、手軽に美味しく食事を楽しみましょう!