季節の変わり目に整えたい “内側のケア” -豆乳が注目される理由

秋から冬にかけて急激に気温が下がり、肌の乾燥やくすみが気になりはじめる人も多いのではないでしょうか?
秋~冬は、夏の紫外線ダメージが残ったまま、気温と湿度が下がることで肌のバリア機能が乱れやすい季節です。外からの保湿ケアももちろん大切ですが、肌を支える栄養素をしっかりと摂って内側から整えることも、健やかな肌を保つうえで欠かせません。

豆乳に含まれる“美容に関わる栄養素”

豆乳は、美肌作りに欠かせない栄養素を補給する“内側からのスキンケア”に役立つ食品の1つです。例えば、無調整豆乳100gあたりにはたんぱく質が3.4g含まれています[1]。たんぱく質は皮膚や髪、爪など、体を構成する成分であり、肌のハリや弾力を保つコラーゲンの材料にもなります[2]。そのまま飲んでも、料理に活用しても楽しめる豆乳は、手軽に毎日の食生活に取り入れやすいたんぱく源といえるでしょう。

大豆イソフラボンがサポートする“ハリのある肌”

豆乳に含まれる大豆イソフラボンも、注目される成分のひとつです。大豆イソフラボンとは、女性ホルモンのエストロゲンと似た構造を持つ植物性ポリフェノールのことで、閉経後女性を対象とした臨床試験では、イソフラボン摂取群で皮膚の弾力やコラーゲン量が増加したとの報告があります[3,4]。さらに、中年の成人女性にイソフラボンアグリコンを12週間摂取させた研究では、目尻のしわの深さが軽減し、肌のハリが高まったとされています[5]。

ただし、これらはいずれも限られた対象者・条件下で行われた単一の研究結果であり、すべての人に同じ効果が得られるわけではありません。エビデンスとしてはまだ十分ではなく、「肌の健康を支える可能性が示唆されている段階」と理解するのが適切です。

それでも、イソフラボンがホルモンバランスや皮膚の状態に関わることを示す研究は増えており、今後の動向に注目したいところです。加えて、豆乳には、たんぱく質やイソフラボンのほかにも、ビタミンB群やカリウムなど美容に関わる栄養素を含むという点も鑑みると、豆乳を毎日の食生活に取り入れるメリットは十分にあると考えられます[1]。

毎日の一杯で“食べるスキンケア”を

スキンケアは外側からの保湿だけではなく、内側の栄養状態を整えることも大切です。季節の変わり目にゆらぎやすい今こそ、豆乳を味方に“整える秋の習慣”を始めてみませんか?


【参考文献】(全て2025年10月9日参照)

[1] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年, 豆類/だいず/[その他]/豆乳/豆乳
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=4_04052_7

[2] 厚生労働省, 日本人の食事摂取基準(2025年版)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf

[3] 内閣府食品安全委員会, 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html

[4] Accorsi-Neto A, et al. Effects of isoflavones on the skin of postmenopausal women: a pilot study. Clinics (Sao Paulo). 2009;64(6):505-10.
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2705153/

[5] Izumi T, et al. Oral intake of soy isoflavone aglycone improves the aged skin of adult women. J Nutr Sci Vitaminol (Tokyo). 2007 Feb;53(1):57-62.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17484381/


【プロフィール】藤橋ひとみ
株式会社フードアンドヘルスラボ 代表取締役、管理栄養士

東京大学大学院医学系研究科修了(医学博士)。すべての人が毎日の食事で 心と体のトラブルを予防・改善できる社会づくりに貢献すべく、レシピ開発、コラム執筆、メディア出演など幅広く活動中。豆乳マイスター“プロ”のほか大豆製品に関する資格を多数取得し、管理栄養士の知識を活かしながら、その魅力を発信している。

【ホームページ】https://is-food-health-labo.com/

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