冷凍食品の正しい知識や活用法などを積極的に発信【日本冷凍食品協会】

日本冷凍食品協会は、冷凍食品を通じて、栄養のバランスや美味しさ、新鮮さや衛生面、安全性まで考慮した食文化の向上を目的とした団体です。メディアへの情報提供、料理講習会などを通して、一般の消費者や、業務用ユーザーへ冷凍食品の正しい知識の普及に取り組んでいます。

今回は、冷凍食品に関する基本的なお話や、冷凍食品を通した食育について、日本冷凍食品協会で広報部長を務める三浦 佳子さんのお話をもとにご紹介します。

プロフィール

【一般社団法人 日本冷凍食品協会】広報部長 三浦 佳子

冷凍食品協会の広報部長として、全国で講座やラジオなどから冷凍食品に関する情報を精力的に発信している。また、消費生活コンサルタントとしても、メディアや自治体に向けた情報発信などを行う。

市販の冷凍食品とホームフリージングは全く別物

冷凍食品と言っても、市販の冷凍食品と家庭で冷凍した食材では全く異なります。一見すると、同じように凍っているように見えますが、実はいちばんの大きな違いは、冷凍速度にあります。市販されている冷凍食品は、急速凍結といって、-30℃~-40℃の超低温でほぼ30分以内に凍結させることが必須条件なのです。

家庭用の冷凍庫で冷凍する場合、完全に凍結するのには何時間もかかってしまい、その間に素材の細胞が破壊されてしまいます。そのため、解凍すると栄養が溶け出てしまったり、味が落ちてしまうのです。一方、急速凍結では、素材の細胞を破壊することなく冷凍できるため、野菜のビタミンなどの栄養素やお肉の旨みなどを保持できます。

冷凍食材や冷凍食品の魅力とは、旬の時期に採れた野菜の栄養素や、作り立ての料理の美味しさを徹底した温度管理(-18℃以下)で維持し、過熱することでそれらを再現できることです。

ネガティブイメージに惑わされず、賢く活用しよう

冷凍食品というと、“手抜き“という印象や”保存料が体に良くない“などといったネガティブなイメージを持たれる方もいますが、そんなことはありません。冷凍=保存の技術なので、冷凍食品には保存料を使用する必要は元々ないのです。

野菜の場合、旬の時期に収穫したものを洗浄し、皮むき、カットなどの下ごしらえを済ませたものを急速冷凍しています。里芋などは皮をむいて下茹でし、すぐに急速冷凍しているので、色が白いままなのです。漂白剤などを使用しているわけではありません。

電子レンジで簡単に調理できますので、忙しくて栄養バランスが偏りがちな人も、いつもの食事に冷凍野菜を解凍してプラスすることで、手軽に野菜を取り入れることが出来ます。

冷凍食品は、“手抜き“ではなく“手間抜き“

常に私が消費者の方々に伝えているのは、「冷凍食品は、“手抜き“ではなく“手間抜き“」ということです。冷凍食品を利用することで、料理のバリエーションを増やしたり、調理の時間を短縮させることができます。そうして空いた時間を、お子さんと一緒に過ごすことで、家族団らんの時間をより充実させることができると思っています。失敗が少ないので、家族一緒に、家にあるものと冷凍食品を使って、料理をしてみるのもよいのではないでしょうか。

豆乳との組み合わせもおすすめ

冷食オンラインでは、冷凍食品を使った様々なアレンジレシピを掲載しています。冷凍シーフードを使ったトマト豆乳シチューや、豆乳カレーうどんおからキムチ丸ごと鍋など、豆乳と組み合わせたメニューもたくさんあります。

簡単に調理できるものばかりなので、気軽に楽しんで、毎日の食卓に取り入れてもらえたら嬉しいです。


日本冷凍食品協会では、冷凍食品の安全性や、統計資料、意識調査など冷凍食品に関するあらゆる情報をサイトで公開しています。

一般社団法人 冷凍食品協会

また、冷凍食品を使ったアレンジレシピや、楽しいコラムなど生活に役立つ冷凍食品の情報を発信する冷食オンラインも運営しています。

冷食オンライン


三浦さん、役に立つお話をお聞かせいただきありがとうございました。

この記事をシェアする!